次ページへ

HOMEへ


Total:
Today:
Yesterday:








0001 ラマタム SAME ATLANTIC SD7261 1972
 IN APRIL CAME THE DAWNING OF THE RED SUNS
SAME SD7261 1973
本サイト新装第一作目は、ラマタムです。1stを当時、店頭で手にとった時ジャケデザインがシンプルで
これは日本向けのものに違いないと・・
米盤はジャケ違いだろう・・と思いこんでいました。それまでのロックのジャケットと比べてあまりにもシンプルだったからです。
写真は右。
国内盤は、そしてやたらコーティングしてあって尚更そう思ったものでした。・・・が実際は全く同じでした。
とにかく面子が凄い!アイアン・バタフライのマイク・ピネラ(ギター)、ジミヘンバンドのミッチ・ミッチェル(ドラム)の歴戦練磨のつわものと
紅一点、エイプリル・ロートン嬢のギターというラインアップで話題の方が先行したようなバンドでした。
ともすればギター中心のハード・ロックバンドと考えがちですが、そう思って購入しましたが、どっこいそうは問屋が
卸しませんませんでした。いきなり管楽器=ブラスが入ってきて、それとギターが絡みあっての壮絶なバトルが始まります。
打ちのめされました。そしてリード・ギターは本当にエイプリル・ロートン嬢が弾いているのかな?・・と業界誌も
疑っていました。が、実際事実らしいです。なにしろ無名の方でしたから、そして美人でしたから天は二物を与えずの喩えも
わざわいしてエイプリル嬢は損をした感じでした。
マイク・ピネラがほとんど弾いているんだろう・・が一般論でした。
それにしてもアトランテイック・レーベルからのデビューということも大いに触手をそそられるところでした。
これらが的中して、1stは最高傑作といって良いでしょう。CD化も紙ジャケ化もされたし是非聴いてみてください。太鼓判!

ところが2ndは、前述の大物がすべて去ってエイプリル・ロートン嬢を含むトリオとなってしまいました。写真中央。
前作の壮絶ハード・ロックは鳴りをひそめて、アコースティック・バンドになってしまいました。
これには本当に土俵際でウッチャリをかけられたみたいで、ガックリでした。
B面に入るとエイプリル・ロートン嬢のギターも聴けますが前作からするとパワーダウンは否めません。
全体からすると、これももありだなァ・・と、35年も経って思いますが、これは感性の経年劣化でしょうかねェ・・・。
さて、こうして2作を残してラマタムは消滅してしまいましたが、いつも思うことですが
解散後の例えばエイプリル・ロートン嬢のその後とか、
他のバンドの面子にも言えることですが全く音楽界から姿を消してしまい消息不明の方が実に多いことが不思議です。
ある方はプロデユーサーになったとか、新バンドを結成したとかがあれば良いのですが忽然と姿を消す人の多いこと・・・。
広いアメリカのことですから詳細は掴めませんが、やるだけはやった・・ということでしょうか。一抹の寂しさを感じます。

マイク・ピネラはこの後も活躍していきます。この人のギターがカッコイイんです。ブルージーで。
言い忘れたのですが、彼はブルース・イメージというバンドにも在籍し一躍名をあげました。
このバンドもアメリカのブルース・ロックを語る上でも欠かせない存在ですので近々取り上げたいと思います。
話を戻して、先月70年後半のソロ作をエサ箱漁りで見つけ、狂喜乱舞しました。
お目にかかるのは初めてで、リリ−スされているもまったく知りませんでした。



MIKE PINERA  ISLA CAPRICORN CPN0202  1978
FOREVER  SRI SW-00001 1979

右の作品がそうです。近づく80年代に色気を出しながらもAOR路線の作品でした。
それでもブルース魂は失わずに、時代的にはそうかな・・・と、まずは満足でした。
左のISLAは隠れ名盤のうちの一作でしょう。タイトル曲は名曲です。CD化はまだかな?是非と切望する一作です。
一年しか違わないのに、これでも同じ人?月とすっぽんor雲泥の差の出来です。時代の波とは恐ろしいものです。
リリ−スされたレーベルからでもおおよそ想像はできますが・・・70年の終焉たる作品でしょう。



0002 ウエット・ウイリー WET WILLIE
THE WETTER THE BETTER  CAPRICORN CP0166  1976
KEEP ON SMILIN'  SAME CP0128 1974   DIXIE ROCK  SAME CP-0149  1975
名前は聞いたことがあるが音はまだ・・・なんてバンドも多いと思いますが、このバンドもそうではないでしょうか?
おそらく日本では知名度は低いかとは思いますが、あのオールマン・ブラザース・バンドの後釜としてキャプリコーンから
送り出されたバンドと言えばすこしは認識が改まるのではないでしょうか。
かといってオールマンみたいに、もろドブルースてなバンドではありません。
サウンドはタイトでビシット決まってカッコイイのは言うまでもありませんが、どこかR&Bくさくてそこがたまりません。
ファンキーとはいかなくても、ブルース・ロックを基調としながらソウルフル・・これが彼らの特徴でしょう。
裏面ジャケでも分かるとおり女性コーラスも交えてご機嫌サウンドが紡ぎ出されます。
キャプリコーンからは結構これ以外に作品を発表しています。駄作はナシです。
ところが、70年後半にEPICに移籍してしまいます。ジョージア州メイコン(キャプリコーンの本拠地・・のちに倒産してしまいますが)
に飽いたのでしょうか。全米制覇をもくろんだのでしょうか。その色気が危ないんですね。
この時期からアルバムの雰囲気が変わってしまいます。POP色が強く出され、例のクササがなくなっていきます。
80年近くでしたが、以降彼らの音信は絶えてしまいました。
聴くならキャプリコーン時代ですね。ジャケデザインもずっと素晴らしいです。

0003 スリー・マン・アーミー THE MAN ARMY 1st 3rd 1971 1974

過言ではありません。
これぞ正真正銘のブリティッシュ・ハードロックそのものの代名詞みたいなバンドです。
これを聴かずしてブリティッシュ・ハードロックを語ることなかれ!
大袈裟な表現ですが、これほど緩急自在にある時はストレートに、ある時は泣きに泣いて
もうロックのかっこよさを体現しているバンドはなかなかおりません。
筆者も聴いて涙してシビレテしまったバンドです。
核はエイドリアン・ガーヴィッツ兄弟です。お兄さんはポールと言います。
名前のごとく、スリー・ピース・バンド=三人軍隊なのです。
この前に、・ガーヴィッツ兄弟は「ガン」というバンドを組んでいて2枚、アルバムを残しています。
このバンドも劇的な展開の個性的な、やはりスリー・ピースでした。
本題からそれますが、ガンが今月10/26にソニーから紙ジャケで愈々発売されますので気になる方は是非チェックを。
そして、このバンドを結成というわけですが、ガンを消化しきって一切の無駄を削ぎ極限の三人体制で
この傑作を作り上げました。アナログLPでも最近あまり見かけません。
写真は米オリジナルプレスですが、左の1stをよーく見てください。
弾丸の跡がありますね。実は穴が開けてあるのです。



今度は内側から見てみましょう。



お気づきですか。実にこころ憎い仕掛けのジャケットになっています。
ジャケ買いという言葉がありますが、エサ箱で見つけたらこれでもう、即・・ですね。
中身は後からついてくるものなのです。大概アタリますよ。
下が全体像です。心打つ、いかにもロックのデザインです。惚れますねェ。



これが見開きのジャケットです。レコードは右のカラー写真の中から出し入れします。
アメリカでは1stは、レーベルマークでおわかりのように、カーマスートラから配給されました。
3ndは(トップ写真右)はリプリーズからでした。
3ndなのにジャケにはTWOとあるのは、メンバーのごたごた騒ぎのあった、もう一枚が存在するからです。
残念ながら、そのブツとはいまだお目にかかっておりません。
とりわけ、最高傑作の誉れ高いのは3ndは(トップ写真右)です。
しかし筆者的には1stとの出会いのインパクトが忘れられず、一押しです。



ちなみに1stの通常盤と、3rdのプロモーション盤は次のようです。



CD化もされました。それも紙ジャケでした。
残念ながら、弾丸の穴が無くなってしまいました。オリジナルLPを知らなければ・・良くできた!と言いたくなるのですが
これでは、もうちょい賞でしょう。発売元は、かのディスク・ユニオンですから、もう少しこだわって欲しかったですね。



この後、ガーヴィッツ兄弟はあのムーディ・ブルースのグレアム・エッジと組みアルバムを2枚発表後、
E・クラプトンがいたクリームのドラマーのジンジャー・ベイカーと合流、「エアー・フォース」を結成します。
いずれ、このバンドも登場させます。
時間が流れ、1979年の頃、エイドリアン・ガーヴィッツがなんとAOR歌手?として忽然と登場!これには驚きましたねェ。
この
スリー・マン・アーミーの面影は、もうありませんでした。
時代に迎合したのか、せざるを得なかったのか・・・30年近く時が経ち、今こそ判断できるのかも知れません。


次ページへ

HOMEへ

Total:
Today:
Yesterday: