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0020 元旦早々 タワレコ渋谷のバーゲン・セールへ行ったの巻

前にレコ屋業界のあれこれを書いたら、一部の方から是非続編みたいなものを・・・いうメールを
いただいたので、時間が前後してしまったが標題のバーゲン噺?を書いていきたい。
レコ馬鹿orCD中毒化してしまった感のある筆者であるが、本サイトを定期閲覧していだだいている読者諸氏も
そんな、お仲間ではないだろうか?違った場合はご容赦のほどを・・・。
昨年、12月に渋谷のタワレコ本店に立ち寄ったとき、レジの若者に写真のハンド・ビラを渡されて
ホッ!?また、やるのか!!と思わずニンマリしてしまった。
また・・・というのは、2〜3年前に、タワレコの機関誌「バウンス」の末尾に小さく、バーゲン広告が出て
それも地下に会場を設けて実施するというのを見つけた。
決して、派手な広告では無く10x10センチのものだった。
渋谷のタワレコ本店は開業当時から東京へ行く都度、顔を出しているのだが、こういった企画は記憶になかった。
たまたま、その開催時に行く機会があったので、あちこちのレコ屋回りをしたあと、
内容詳細が書かれてもいなかったので一時間くらいの時間を設けて行ってみた。
なんと、これがビックリ!CDオール290円で、会場は多くの人でごったがえしていた。
スワッ!とこれは大変だと、一目散にエサ箱に喰らいついて漁り初めた。
なんと290円である。とにかく、気になるものを手当たり次第買い物かごに詰めていったものの、数がハンパじゃない。
予想に反して、内容も濃く買い見送っていたもの、よほどの知識力がないと判断がつかないもの等々
まさに玉石混交の宝の山であった。
あまり出物はないだろう・・・と、タカをくくってい自分が馬鹿であった。
帰りの新幹線の時間も迫ってくる!くそう!残念無念!時間さえあれば・・・と
泣きの涙で帰ってきた経験があるのだ。
それでも、20〜30枚くらいの収穫はあったものの、悔恨の涙?で明け暮れた。
そんな中、今回も実施というではないか。
これは行かないと、また後々の後悔のもとになる。
しかし、一枚200円のCDのために往復の電車賃と比べるとソンかトクか・・。
実は、今回のクリアランスには伏線があって、地元のタワレコでも・・当然全国規模であろう・・で
200円セ−ルを年末にかけて実施していたのである。
内容は残念ながら、最近のものが多く本稿で取り上げているような、いわゆるシブメのものは殆ど無かった。
ある日、忽然とそのエサ箱が消えたので、馴染みのタワレコの担当者に訊いたら・・・
なんと、すべて渋谷本店へ送ってしまった・・というのである。
写真のチラシは、この事件の前にもらっていたので、これで今回のセールの大体の全貌が分かったのである。
前とは違って内容が貧相?になったにちがいない。
それでも約5万枚の物量は魅力がある。ムム・・・・と思案していたら、JR東日本から次の正月企画がでた!



これこそ、渡りに舟!・・新幹線で往復12000円は安い。(数年前は8000円という企画もあったが)
早速予約をして切符をGETした。
東京までは、最速でも3時間45分を要する。往復まず8時間である。
始発6時でも、着は10時である。許容滞在時間は、最終でも7時間弱である。
しかし、開場は無念なり・・12時ではないか!そうすると制限時間は6時間半である。
元旦の東京は、ほとんどのお店がお休みである。したがって目的地も限定される。

  

ふだんは、アーティストのミニ・ライヴとかに活用されている地下が会場である。(写真右)
各階で時間をつぶして、いよいよ会場へ!
なんと、やはり1000万都市である。元旦だというのに階段に10数人の列をなしていた。
時間どおりにOPEN!なだれこむようにエサ箱に直行した。
しかし、なにしろ50000枚の数である。どこから漁っていったら効率が良いものか、さっぱり見当がつかない。
人間、隣りの芝生・・の喩えどおり、他人のチェックしている箱が、なんか良いものがもしやして・・
と疑心暗鬼になるものである。悲しいサガですねェ・・・。
とりあえず、手前から順序良く見ていくことにした。
しかし、前述のように今回の出物は2000年もののロックが圧倒的に多い。
お宝は50000分の?%である。つまり、目的以外のものの種分けに時間を取られてしまうのだ。
なおさら、チェックが遅くなる。・・・・・もう観念して、雑念を捨てマイ・ペースでいくことにした。
当然、ROCKと仕切られたジャンルからスタートしたのであるが、
あとで気が付いてみると、ジャズ、ブルース、ソウル、カントリー・・と
分けられているのではないか!タイム・リミットまで、あと1時間くらいのことであった。
焦っても、後の祭りである。あまりにも遅すぎた・・・。
筆者は、200円くらいだとジャンルにこだわらず何でも聴いてやろう!という発想になるので、なおさらであった。
50枚買っても1万円である。・・・そうは、いっても内容も確認せず買うことものできず
とうとうタイム・アップとなった。その残念なこと!悔しかったなァ!
その日の収穫=60枚くらいで終わりを余儀なくされた。
総合的に判断すると、およそ全体の半分くらいしかチェック出来なかったこととなる。
もう少し時間があったらなァ・・・それでも、帰り際には筆者と同時刻に入場した方は誰もいなかった。
平均すると、一人あたり2時間くらいが滞在TIMEみたいである。
ちなみに筆者は6時間半・・立ちっぱなしの悪戦苦闘であった。
こういった時ほど、東京在住の方が羨ましくなる。
また、次の日でもor数時間後でも来れますからねェ。
そんな愚痴をこぼして、帰路につき自宅に着いたのは、ほとんど次の日になりかける頃であった。

以上、なんと表現したら良いのか分からぬような、本年早々のバーゲン・セールの顛末記である。
それでも、ふだん聴かないようなジャンルのもので思わぬ良いものあったりして
収穫があったといえば、あったといえる有意義な元旦であった。

0021 チャーリー 白昼夢 LINES  日本 ポリドール MPF−1161 右は米盤  1978
裏ジャケであるが、日米の印刷の色具合が微妙に違って面白い。



このあたりまでくると、いよいよブリティッシュ・ロックの深みに入ってくるような感じである。
ご覧のように、日本でも正式発売されていて、当時それなりのプロモもかけられたようであるが
このバンドの名前を聞いたことがあるだろうか?
70年代には、こうしたバンドが、雨後の竹の子のように次から次へと英米から輩出された。
しかし、当時リアルタイムで、それら全部を聴くのは経済的にも物理的にも不可能だ。
やはり、メジャー級あたりの新譜を最初に・・・が人情であろう。
いつも、引き合いに出すが「ミュージック・マガジン」と「音楽専科」あたりから
評価記事を読んで自分なりに、合うのはどれだろうか?と模索しながら決め・・購入・・といった図式が
一般的であった。その結果、このチャーリーなんかは、とても手が届かないアルバムとなってしまう。
当時の音楽雑誌の評価もイマイチだからである。
だからといって、はたしてそうだったのだろうか?
CDの全世界の売り上げは、現在の景況が示すように他の産業と同じに・・たとえば自動車業界がそうだ・・
軒並み、対前年をダウンしている。
相反して、若者のネットからのダウン・ロードのほうが圧倒的に増加して、音楽そのものの在り方が
問われている現在である。しかし、聴き愉しみ消化し消え去る音楽と所有して愉しむ音楽とでは明らかに
あり方が異なるはずである。
とはいっても、業界自体が売上不振に陥っているので、往年のような賑わいは感じられない。
しかし、本稿での大人のロック的ジャンルは地道に再発、初CD化とか毎月話題には事欠かない。
あのベイシティ・ローラーズさえも、ついに紙ジャケットになって発売された。
話を本題に戻して、このチャーリーあたりにもそろそろ陽の目を当てて欲しいからである。
実力云々とかより、時代に波に乗ることが出来ず、自然消滅していったバンドが如何に多いことか!
本サイトでは、そういったバンドを積極的に取り上げていきたい・・というのも一つのテーマである。
このチャーリーは、もちろん英国のバンドでハード・ポップとジャンル分けされる。
ハード・ロックではなく、ちょっと甘さを加えたセンスのよいバンドである。
初期のころは、そこいらへんがいかにも英国らしく微笑ましい感じであった。
結成は1971年・・1975年にレコード・デビューを果たしている。
メンバー・チャンジを繰り返しながら、本作の発表とあいなった。
ちょいと気にかかるジャケットからは、音が想像できないが時代の波・・アメリカ志向が
ぐっと感じれる作品となった。売れるためには、やはりアメリカなのだ。
その点が、デビュー時からのファンをがっかりさせたようだが、総体的には仕上がりの良い作品となっている。
このグループの特徴として、ジャケット・デザインが毎度・・・むむッ・・なのである。
とくに下の写真の左のジャケはオモテ・ウラの物語的展開が、あのヒプノシスと似ていたりしている。
ジェフ・ベック・グループの残党組=ハミング・バード・・・
ジェフ・ベックを除いた彼らである。



・・・の「密会」(下の写真)とコンセプトが同じでは・・・。



いかがであろうか?・・
いずれハミング・バードは取り上げたいと思っている。
下の左のジャケットと「密会」を比べていただきたい。
さらに、その下左の裏ジャケットも合わせてご覧いただきたい。



アルバムは他にも2、3種あるがみんなこんな感じなのである。
これが、はたして功を奏したのかorイメージ・ダウンになったかは・・・判断し難い。
右下の面子を見ていただきたい・・この風貌であれば、いかにもブリティッシュ・ロック・バンドの面目躍如でなかろうか。



どのアルバムも一定レベルを保っていて、聴き損じということはない。
NO SECOND CHANCE は1996年にCD化にもなっている。
1970年という時代に必死になって追いすがって、ロックに青春、人生をかけた男たちの哀愁のメロディを
ぜひ、機会があれば、じっくりと聴きとってほしい。
0022 エース  TIME FOR ANOTHER  米 ANCHOR RECORD  ANCL-2013  1975 



またまた、ふだんお目にかからぬようなグループの登場である。
さきほど、HMVで検索してみたら、残念ながら
ヒットしなかった。
ネット最大のサイトなので、おそらく未CD化であると推察される。アマゾンでも無理であった。
レコード購入の際に、これは未CD化か・・・などとは考えてはおらず、
当たり前だが、まず食指をそそられるもの・・・から買うことにしている。
お店によっては、リサーチがしっかりしていて、値札の添え書きに・・まだCD化になっておりません・・等々と
書いて、それなりのオネダンを付けてあるところもあるが・・・結果・・高い。
先日も渋谷の大手中古チェーンでは、グレッグ・オールマン・・あのデュアンの弟氏である・・の
1980前後、かの浮名の高いシェ−ルと一時期蜜月(これも死語かナ)にあった頃に二人で発表した
アルバムがあるのだが、これが未CD化で云々・・・と表記してあった。
シェ−ルといえば・・・



つい最近彼女の名盤の誉れ高い、
3614 Jackson Highway がライノ経由で廉価盤で再発されたばかりだ。
当初は、ライノ・ハンドメイド・ブランドの限定で発売され、おもわず買ったのであるが、その時は4000円近くもした。
今回は、なんと1200円前後である。これはチェックである。



話はシェ−ルに戻して、この恋多き彼女はグレッグとの、ほんのちょっと前にギタリストのレス・デューデックと恋仲で
注※レス・デューデック=マッスル・ショールズでのセッションギタリストからボズ・スキャッグスのバックバンドを経て
「デュアン・オールマンの生まれ変わりとの異名をとる・・・次のような作品があるが、いずれ取り上げます。








1980年には、大乗りで「ブラック・ローズ」というバンドを結成したほどである。
問題はここで、このバンドは歴史に置き忘れられたかのように、まったく未CD化なのである。
しかしながら、レコードにプレミアムもつくわけでもなく、一枚所有しているのにもかかわらず
ディスク・ユニオン本店の8Fでの恒例のオール100円均一で見つけたので、可哀想になり?つい買ってしまった。
手に取ると、所有しているものより程度が良く、ほぼ新品であった。
スタッフの方が、無価値と評価したのかor無知識であったのかは、なんとも判断できぬが
突っ込むと往々にして、こんなパターンがあるものである。
いずれ、その「ブラック・ローズ」も歴史に置き忘れられたバンドとして取り上げたいと思っている。



さて、いつもの寄り道癖でようやくACEに辿りついたが、これもれっきとした英国のバンドである。
ジャケからも、想像できるようにハード・ロック・バンドではなく、前項のチャーリーよりも
もっと軽やかなアクースチックな爽やかなサウンドのバンドである。
米バンドに例えれば、シルヴァーとかスニーカー等が思いつきそうだが、ちょっとどっこい・・・
英国独特の泣きのフレーズが哀愁漂う、なんとも心地良いバンドである。
それでは、英と米でなにが違うの?・・となるのだが、強いて言えばアメリカの青い空に囲まれた環境と
ロンドン・・イングランドの鉛色の空をベースにしたサウンドの違いということになるであろう。
アイリッシュ・フォークと米のフォークとでは根本的に悲哀さが違う。
良い悪いの問題ではなく、その土壌から生まれる音楽が違うのである。
このACEも、あと数枚所有しているはずなのだが、レコードの山の中・・・見つけ出せない・・トホホである。
ACEは英国から米国の西海岸の青い空を、憧憬の念で紡ぎあげたサウンドを体現してみせたバンドと言える。
だから、その表裏一体であるかのようなウエスト・コースト・サウンドのイギリス版である。
こんなにステキなバンドを見逃す手はない。
筆者は、ブリティッシュ・ロックの最強トリオのバッジーとかに稿を進めたいのであるが、
いましばらく回り道にお付き合い願えれば・・と思っている。

0023 レコード収集をめぐるエトセトラの巻  

レコードの臭いのするところなら、どこでもナリフリかまわず出かけてしまう。
と、いっても最近は時代の潮流の変化か・・閉店するところが多くて、残念な気持ちと・・・とうとう来たか・・・
といった感情が交錯して複雑なものがある。
そもそも、中古レコード店というには、第三者から買い入れて第三者へ売る・・という売買の図式で
成りたってきたわけである。
しかし、CDの登場に伴い、アナログの発売終了・・・そういうことは、CD以前にマーケットに流通したブツで
商売を続けなければならない・・というキャパの決まっている土俵で勝負をしてきたわけである。
いくらCDが普及しても、一般人が、LP・EPを所有していれば買い入れ市場は安泰というわけであるが
CD発売から、ほぼ25年余の歳月が流れ、このながい時間のあいだに、ほぼ売買しきったのではないだろうか。
つまり、アナログを手放す人は、もう居なくなったということである。
だから、高額買い入れと・・いくら謳っても、ブツ=タマが市場から無くなってしまって、仕入られないのである。
結果、売買が均衡をくずして街の中古屋さんは閉店を余議なくされるわけである。
創刊号から購読している「レコード・マップ」という本がある。みなさま良くご存じの本である。



この本も、1or2年くらい休刊したことがあった。基本的には毎年発行の本である。
急激な街の中古屋さんの閉店に伴い、編集が追い付かないことに起因すると考えている。
閉店まぎわのお店は駄盤の山で、寂しさを通り越し悲哀さえ感ずるものである。
また、閉店まではしなくても、仕入が無い・・・これでは・・と嘆くお店の声も数多く聞いてきた。
そうして、地方の街からチリポリ・・・と中古レコード店さんが姿を消していったのである。
このレコード・マップを片手に、あちこちを彷徨いレコードの臭いを求めて15年も経ってしまった。
個別に廻るのも、各お店の味を愉しめるので、それはそれで良いのだが時間がかかりすぎるのが難点である。
東京滞在時間が10日間もあれば余裕であるが、筆者を含め、まず殆んどの方は仕事を持っておられると思うので
これは、まず無理というものであろう。老後の愉しみにとっておくしかないのが実情である。
かつて、レココレに連載された、岡田則夫氏の連載『蒐集奇談』を覚えているだろうか?
寄席演芸関連のレコード、特に落語を主力に集めておられるコレクターであるが(SPが中心だが)
蒐集範囲は漫才から色物・舞台演劇・書生節・大道芸・民謡・流行歌・コミックソング・社歌・演説と、実に幅の広い方である。
その岡田氏の全国円盤(レコード)行脚は毎月楽しみにして読んだものである。
ジャンルは異なるが、コレクター道の論理・意気込みなど大変勉強になったものである。
単行本になる・・との話もあったかと思ったが消えてしまったようだ。
そこで、絶滅の危機にある幻のレコードを求めてシリーズの始まりである。


さて、そんなこんなで岡田氏に倣って、まず東北から制覇?しようとしていたら、ある方から情報を得て、
秋田県の県南地方(県の南に位置する)の古物屋さんでレコードを見かけたよ!・・・との朗報が入った。
地元の街の中古レコード屋さんのエサ箱には、もう食指が動くものはなくなっていたのである。
極論すれば、筆者が求めるものはオリジナル原盤かor面白レコ・・それも安価でたくさん愉しめるもの・・である。
中途半端な国内帯ナシ盤、再発盤、レコ屋さんが勝手に稀少盤と称して値の釣りあげた盤(英米の原盤であれば異論はない)等は
もう食傷気味なのである。まして地方都市ではオリジナル原盤などめったに市場に出ないものである。
残りは、面白レコ・・それも安価でたくさん愉しめるもの・・である。
これならば、東北各地にでも存在するのではないか?・・街の中古レコード屋さんは、なんでも値をつけたがるからパスして
古物商を営んでいるお店なら、多くの商品の中の一部がレコード・・・これだと
フットワークが軽くなるのでは・・という気持ちになっていたところである。
秋田県といっても北から南から・・・広いものである。



クルマのナビをフル活用・・とにかく現地に飛んで目指す地域を探し歩いて、やっとそのお店に辿りついた。
だいたいの地域ときわめてあいまいな住所情報しかなかったのである。
秋田県A郡B町に「C骨董店」がそのお店であった。
高速で飛ばして、ほぼ秋田市から、ほぼ1時間といったところであろうか。
当然、「C骨董店」という名前など、あとで分かったことである。
こんなお店であった。



 

中に入ると、もうなにがなんだか分からぬほどの商品?ゴミ?の山である。
欠けた茶碗やら、朽ち果てた家財道具やらのごった煮の状態で、明かりは裸電球一つである。
行きどまりの奥の山の一角に、ナント!レコードが四方に積んであるではないか!
暗くて判別もつかないまま、好奇心の方が先走って、その山をかき分けていった。
市内では、ほとんど見かけないようなレコードがワンサカ・・・でもないか・・ちょびちょび顔を出すではないか!
LP・EP問わず、地方の昔のレコード屋さんが処分したような包装紙もあったりして
往年のその地域の文化事情もうかがい知れる感じで、これまた面白い。
あれやこれやで十数枚は思わず小脇にかかえこんでいた。
ただ、レコード一枚めくるたびに舞い上がる、スモッグ化した埃ゴミが物凄く、狭い部屋に飛散して
まともに呼吸もしていられない状態なのである。
いくらレコード飢餓症おじさんでも、これにはまいってしまった。
これに懲りて、第二回目の時はマスク、帽子、エプロン、軍手、カミさんの半透明状の薄い洗濯用手袋・・これがなかなか便利であった、
レコードの質感が分かるのである・・など、第二回目には完全防備で再度訪れたのであった。
続く・・・


名だたるお店は廻ってみたつもりだが、結論から行くと長いものには
まかれろ!ということになった。
各地のお店のことを個別に、あれこれいうつもりはないし、人それぞれに好みがあるだろうから、お気に入りのお店が
あって当たり前だと思うが、
如何に効率良く地方から行ってレコ探しが出来るか!そして効率良い出会いがあるか?に焦点を合わせれば
ディスク・ユニオンが一番である。
ちなみに筆者は、なにも金銭や因果関係も無くゴマスリでもなくヨイショでもない。
客観的に過去の体験を踏まえて地方から見るディスク・ユニオン観を論じているだけである。
まず、自分の趣味のものはまったく無かった・・ということはない。ある程度の許容範囲があればであるが・・。
在庫量が豊富で、レア盤はもちろん廉価盤コーナーも常設している支店も多く、都内を一巡すれば
最新レコ在庫事情が分かって、ちょうど一日くらいで終わり・・成果を思い出しながら、HOTELで冷たいビールをグイッと
あおれる塩梅なのである。
また、魅力の一つに商品の色別更新というのがあって、前月から売れ残ったものは月が変われば
安くなるシステムである。10%落ちくらいである。各店ともほとんど月初めに実施するので
これを見逃す手は無いので、行くのなら月初である。
都内の路線図を見ていって、効率の良い歩き方などを・・・・・
そんなこと、いまさら・・・という達人の方はパスして欲しい。



廻り方は人さまざまであろうが、各店がちらばっているので筆者は、だいたい次のようである。
お茶の水・神保町→新宿→渋谷→池袋→ちょいと足をのばして吉祥寺→新宿へ戻る・・・
といったコースである。残念なのはお茶の水が総括されて、旧駅前店や旧お茶の水3、4F店が無くなったことである。
とくに駅前店は地味ながらも思わぬ出物が多かったところで惜しまれる。
開店時間がAM11:00から・・渋谷店は11:30からと遅いので、このコースの組み方は
みなさまの東京着時間で、それぞれ異なると思うが東京駅→お茶の水への中央線利用が一番効率が良いと思われる。
お茶の水では開店時間まで、天気が良ければ駅前の丸善書店の青空市場で洋書バーゲンなどを覗き、
開店は10時からなので音楽関係の書籍の棚をチェックするのも愉しい。
珍しい発行ものなども豊富で買う買わないを別にして大変ありがたい。
音楽にこだわらなければ、専門書店ならではの書籍揃いなども愉しむのも一興である。

お茶の水界隈は次のマップのとおりだが、新お茶の水店に立ち寄ってみたが、たしかにスペースは広くなって
スケール感は増したが、開店早々ということもあってか煩雑さが目立って店内をすべて見る気には
ならなかった。中古屋さん独特のお宝探しのドキドキ感が無くなったような気がしてならない。

(※注:掲載の地図はディスク・ユニオン様のHPより転載させていただきました。
本サイト閲覧の方に各店の位置を出来るだけ分かりやすく・・との以外、
利用目的はありませんので、ご了承いただければと存じます。)



そんなこんなで、次は新宿へ向かってみよう。


0024 戸川昌士さんの本 収集あれこれを・・・



テーマがあちこち飛んで申し訳ないが、戸川氏の著作本を読んだことがあるだろうか?
この手のジャンルも一部マニア、業界では人気があるようだが、出会いはタワレコの書籍売り場で
たまたま「助盤小僧」なる本をたまたま手にしたことから始まった。(いちばん左です)
タワレコも音楽関連はもちろんだが、普通の書店より本や書籍の品揃えがユニークで決してあなどれない。
あれッ?というような本が鎮座していることが多く、行ったときには必ず目を通すことびしている。

     

最初、タイトルの意味が分からなくて「どんな本なんだろう?」と戸惑ったがページをめくっていくと・・
なんと、これが今までなかったような内容で思わず一気に読んでしまった。
助とは、スケベェの助であり、盤とはレコード盤のことをさしているのである。
そういうわけで、スケベェなレコ盤のあれこれを日記風に書いた、トンデモ本なのである。
レコードにとどまらず雑誌、昭和のエロ風俗・・といっても軽いものであるが・・が独特の文体で書かれていて
その収集過程が大阪弁を交えながら写真や図版(氏は画像をこういう表現をしている)も織り交ぜてバラエティに富んでいる。
このシリーズも結構多くて、一部絶版となっているものもあるくらいである。
売れすぎたのかorただの歳月の経過でそうなったかは定かではないが、最初のものだけは手に入らなかった。
この本もある意味では、レコード収集の過程を観点を変えて書かれた本であるといえる。
最初のころは氏も大阪の会社員、もといリーマンという肩書きで著述業と併行して
くだんの収集生活を送っていたのだが、掲載巻の途中あたりでリストラの憂き目にあってしまうのである。
思案に暮れた結果、一念発起して古本屋を開業することになる。
お店の名前はチンキ堂=珍奇・・と名付けた。
かくして、業界人として悪戦苦闘の日々が始まるのである。

このジャンルまでは・・・という向きもあるだろうが、寄り道気分でお付き合い頂ければと・・・。
取り上げている内容は、著作権の関係上、掲載できないが
イメージとして次のようなものである。
あくまでも・・イメージ・・です。










  









・・・といった内容と思って頂ければ・・である。
なにやら、音楽番外編みたいになってしまったが・・・お付き合いありがとうございました。
ここまで書いて・・・やっぱ、音楽番外編だったなァ・・と深く反省しております。
といいながらも、本音楽NEOのテーマ=ロック、からはちょいとはみだしてしまったが、探せばありそうで無さそうな特異な
レコード収集の世界である。機会があれば、是非ご一読を!実に面白いです。

次項からは、メインテーマに戻ります!
レコ探の旅かorアルバムのご紹介である。



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